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中学の頃非常に仲良くしてくれていた友人が面白いアルバムの情報を持ってきた。
アメリカのバンド、ボストンである。
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それは彼らのセカンドアルバムであるドント・ルック・バックがちょうど当時発売にされたからだ。
ラジオでもちょくちょく聴いてはいたがその友人の薦めもあってデビューアルバムである幻想飛行とセカンドアルバムのドント・ルック・バックを一緒に購入した。
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幻想飛行の内容は途方もないデキで重ね録音にて実現されたギターオーケストレーションの素晴らしさは今でも他の追随を許さない。
またエレクトリックギターとアコースティックギターとのアンサンブルも群を抜いておりクラシックの知識がないと構築することは不可能と思われる。
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ボストンの実体はバンドではなく奇才トム・ショルツそのヒトそのものである。
独りで作詞作曲は勿論、ボーカル以外の全ての楽器演奏、果ては自らのスタジオでの録音からミックスダウンまでまるで音楽の製造工程をほとんどやってしまうと言う超人ぶりだ。
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CD会社は出来上がったモノをそのままジャケットつけて売るだけでいい。
デビューアルバムの幻想飛行はデモテープの段階で有り得ないくらいの完成度だったと言う。
トム・ショルツはあのMIT(マサチューセッツ工科大)卒業の秀才でその知識を音楽に対して生かし自宅地下室に自前のハイダウェイスタジオを作り上げ音楽だけでなく特殊なギターエフェクターのロックマンを開発し販売もしている。
このロックマン、あのB'zが初期に使っており意外と日本人にも馴染みが深い。
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しかし実際のボストンサウンドはとにかく凝りに凝った多重録音の賜物でありシンセサイザーを嫌い数多くのギター、アコースティックギター、ハモンドオルガン、ボーカルなどのアナログ楽器が極めて複雑なハーモニーを奏でドラマチックに展開する曲構成と相まってさしずめロックオーケストラとでも言えば良いのかめくるめく官能のボストンワールドを味わうことができる。
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大ヒットした幻想飛行はアメリカンプログレッシブロックと後日呼ばれる新たなジャンルを切り開きTOTOやジャーニー、カンサスといった多くのフォロワーを生み出した画期的なアルバムであることはまごうかたなき事実だ。

http://www.youtube.com/watch?v=xNJS2qXTDTk&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=S47BaABF3NU


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