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ベイシティローラーズでロックに興味を持ち始めた中学時代だが友人たちがハードロックなるものを聴くようになっていた。
最初はよくわからなかったがまあ勧められるがままにレコードを貸してもらった。
それがこの二枚組のディープパープルライヴインジャパンだった。
自宅に持ち帰りヘッドホンで一曲目のハイウェイスターを聴いた衝撃は今も忘れようがないくらいデカかった。
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特にリッチーブラックモアの戦慄のギターソロはスピード感、展開、テクニックとも素晴らしく白眉のデキで聴き終わるとあまりの感動で放心状態になり暫くして取り憑かれたように何度も何度も繰り返し聴いた。
心底虜になったもんだ。
その他のスモーク・オン・ザ・ウォーターやチャイルド・イン・タイムなどの名演が並びかっちり丁寧に創られたスタジオ録音版に比較してライヴである分適度にラフな演奏が逆に臨場感をかき立てる。
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もともとメンバーはライブ盤の発売にはあまり乗り気ではなかったらしいが実録されたテープを聴いてその日本製レコーディング機器で処理された音源のクオーリティの高さに驚愕して当初はこのアルバムを日本だけでの発売、後日リミックス変更され「ディープパープル・メイドインジャパン」として全世界発売し記録的大ヒットを経てライブアルバムと言う新たなカテゴリーを作り出す事になる先駆けになった。
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YouTubeなどで今でも彼らの演奏を見ることはできてもライブインジャパンに収録されているテイクより優れていると思われるモノは皆無だ。
録音場所が武道館だけでなく大阪フェスティバルホールとも書いてあるのでおそらく日本公演を全て録音し慎重に選りすぐりの一番バージョンが収録されているのだろう。
数あるディープパープルのアルバムの中でもこの第二期(黄金期)であるリッチーブラックモア・ジョンロード・イアンギラン・イアンベイス・ロジャーグローヴァーのベストテイクと言い切っても良いだろう。
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このアルバムの影響は大きく特に世界的には無名に近かった「武道館」はブランド化しミュージシャンにとって聖地となる。
更にマニアックな事を言えば日本の録音技術、日本製のオーディオ機器の優秀性を世界に知らしめたアルバムでもありこれ以降大物外タレのライブインジャパンのアルバムが続々と発売されることになる。
自分がコレを知ったときにはもう解散していたディープパープルだが彼らのライブインジャパンという金字塔は永遠に輝きつづけるのだろう。