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うちに新型マツダ・デミオがやってきた。
購入したわけじゃなく「ロングテストドライブモニター」というやつだ。
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グレードはXDツーリングというディーゼルエンジン搭載、トップモデルのXDツーリングLパッケージというグレードからレザーシートをファブリックにしただけというフル装備仕様車だ。 
駆動方式はフロントエンジン・フロントドライブのいわゆるFF。
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2014-15 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したこのクルマの最大のウリはなんといっても新開発1498cc直列4気筒DOHC ディーゼルターボだろう。
14.8というディーゼルエンジンにしてはかなり低い圧縮比で250Nmというガソリンエンジンでいうところの2500ccクラスに匹敵するトルクを1500-2500rpmという低回転で発生する。
ただし最高出力は100馬力程度となっており典型的な低回転トルクで1130kgの車体を引っ張る設定になっているクルマということのようだ。 でみおの1
まずはルックスだがこれは先代と大きく変わった。
どちらかといえばファニーな顔つきだったのに対して今回のモデルは精悍というか怒ったような顔つきになった。 
この顔が後ろから追いついてきたらやや圧迫感があるようで事実高速の追い越し車線で何もしないでも道を譲ってもらうことができた。 
先代より大きくなった印象を受けるが全長×全幅×全高:4060×1695×1500(mm)と5ナンバーではあるが実際けっこう大きいサイズでスタイル優先のパッケージングになっている。
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ポジション灯ではヘッドライト周りにLEDが点くがアウディとかベンツのように昼間には点灯しないタイプ。
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このモデルはLEDヘッドランプ。
自分は初めてLEDのヘッドライトを体験したがこれはHIDとのほとんど違和感を感じないくらい明るい。
だんだんクルマは全部LEDになるのかもと思わせるにはじゅうぶんだった。
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カラーリングは今回のデミオのイメージカラーでもある「ソウルレッドプレミアムメタリック」といわれる広島カープのヘルメットにしか見えない色でカープ女子あたりには何かと人気のカラーだろうしこれはナイスなマーケティングだと思う。 
しかしこのカラーリングだけ4万円高になるのはなんとなく足元を見られたような気がしないでもない。
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日本車もいつの間にか欧州車のようにずいぶんドアがきっちりと大きく開くようになったようだがこのデミオも前後4枚ともガバっと大きくドアが開く。
ただしデザインの関係からかリアの窓は全部あけることはデキず少しだけウィンドウが残ってしまうのはやや残念だ。
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リアのコンビランプもほぼLED化されており後ろ姿もどこか小股の切れ上がったフランス車のようでオシャレにセンスよくまとめられている。
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タイヤは185/60R16で東洋タイヤ製。
まあここらへんはコストの関係で必要最低限度のモノになっているようだ。 
アルミホイールのデザインは可もなく不可もなしといったところ。
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リアのハッチゲートはアシストされており非常に軽く簡単に開くことができる。
ボンネットは見た目より重くずっしりとしておりここらへんはシロウトが開けなくても良いと考えているのだろう。
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トランクは図体の大きさからするとそれほど広くない。
ただ思ったより深さがあってこれなら使い勝手はそんなに悪く無いだろう。
リアシートは6対4分割されて前方に倒すことが可能ではあるが座面は固定されておりフラットにはならない。
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サイドミラーはこの車格にしたら相当大きなものが取り付けられており端っこには最新のセンサーが内蔵であれこれ運転のアシストをしてくれるようになっている。
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内装で最初にびっくりしたのはこの手の込んだステッチのはいったダッシュボード。 
これを見せるためなのか助手席の空調こ吹き出し口のデザインが運転席と異なる形になっている。
こういうセンスはこれまでのマツダには全くなかったが今回は頑張っているのがよくわかる。
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メーター周りにセンターディスプレイにかけてもオーソドックスにまとめられている。
ただエアコンの吹出し口のパーツのタッチがそれぞれで少しづつ違っているのでこれはもう少ししっかりしたのに統一した方がええんじゃないかな(笑)
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エアコンスイッチにセンターディスプレイのコントロール部。
どちらもなかなかの見た目で質感もじゅうぶんなのだがなんだか剛性を感じさせないところがあるのでもう少しタッチに気を配って欲しいかな。
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センターコンソール部分。
いっとき流行ったスタッガードゲートではなくオーソドックスなATはやっぱりわかりやすくて良い。
Dレンジから右に倒せばシーケンシャルのように操作できるのもなかなか良い。
でも凄いのはこのコンパクトクラスに6速ATを奢っていることだ。
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それと普通コンパクトカーにありがちな運転席のホイールハウスの張り出しが全くないのも驚きだった。
この張り出しのせいで小さい車はアクセルがどうしても内側に寄ってしまうので長時間運転すると姿勢に無理がきてしまうのが欠点なのだがこれが解消されているのはなかなか凄いことだと思う。
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メーターはどかんと真ん中にタコメーターえお据えるマツダお得意のものでエコカーだけあって平均燃費がずっと表示されているのも目新らしい。
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最初このでっかいミラーのたたみ方がわからなかったのだがミラー調節のノブを回すと格納できることがあとからやっとわかった。
グローブボックスは標準的なもの。
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エンジンスタートはイマドキの車らしくブレーキペダルを踏んだ状態でスタートボタンを押すシステム。
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ETCカードはなんと運転手サンバイザーの裏側に格納されている。
これにはちょっと面食らった。
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リアシートの居住性は外観から受ける印象より遥かに良い。
頭部には全部こぶしひとつ以上の空間が確保されており圧迫感はない。
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通常の体格のヒトが前席に乗った場合だと後部に座ったヒトの膝から結構な余裕が得られるのでうしろに押し込まれている感じは少ないが前シートが比較的大きいので前方がほとんど見えず寝るのには良さそうだ(笑)
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実際走行してみるとポップアップディスプレイが非常に有難い。
やはり目線の移動距離が最短なのは安全にも貢献するだろう。
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さて肝心の走りだが1トン少々の小ぶりな車体に2500ccのガソリン車と同様のトルク発生するエンジンの組み合わせというのは確かに圧倒的な加速感を生んでいる。
ただ発進時には意図的なのかもしれないがターボラグがあってその後どどーんと加速していくのは昔のドッカンターボを彷彿とさせていて面白い。
ただやはりそこはディーゼルエンジンで高速域の伸びはないのだが高回転時のエンジン音はディーゼルと云われなければ気づかないほどでこのへんも抜かりはないのは驚きだ。
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ブレーキも非常にしっかりと効くし足回りもコンパクトカーならではの攻めこむとロールアンダーがでるようなことはなく造り込みはしっかりしていると感心した。
内装も相当なレベルで仕上げてあるし今のマツダは本当に良い状況にあるもかもしれない。
今回は試乗だったので意地悪に低いギアで引っ張ったりしてみたのだがそれでもリッター17〜18kmと燃費が急激に悪化することなくなかなか減らない燃料計が頼もしく思えた。
個人的にはオートワイパー、オートヘッドライトはもちろん、レーン維持や接近車両を知らせるドアミラー、果てはハイビームで走っている時対向車が来たら自動的にロービームに切り替わるなどの運転支援システムの充実には目を見張るものがある。
この内容で194万円少々と200万を切る価格設定で1.3リッターのNAガソリン仕様より約20万円高となっている。
これだとやっぱりどう考えてもディーゼルエンジン仕様に触手が伸びるだろうな〜(笑)