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先日のさつま島美人の黒麹版がこの黒島美人だ。
焼酎に於ける麹の変遷については先日述べたが温度管理が困難な日本古来の黄麹から沖縄の泡盛で使われている温度管理し易い黒麹に変わり更に改良の加えられた白麹へと変遷をたどってきた。
少し前までは頑なに黒麹仕込みを貫いた伊佐美以外はほぼ全ての芋焼酎は白麹仕込みと白麹全盛期となる。
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しかしながら黒麹特有のコク・甘味等の味が捨てがたく製造技術(特に温度管理)の発達によって以前より安定した麹作りができるようになった事、また消費者の焼酎に対する嗜好の多様化によって今改めて黒麹の特性が見直されてくる。
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そこで近年黒麹仕込みの焼酎が続々とリリースされているわけだ。
そこで地元重視路線の長島研醸も主力商品で白麹仕込みのさつま島美人に対して黒麹仕込みの黒島美人を遅れて発売してきた。
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値段は近所の酒のやまやでさつま島美人の税込975円に対して997円と少しだけ高価になっているのは理由がよくわからない。
今回はさつま島美人と黒島美人をわかりやすく比較するために同時に買って飲んでみた。
焼酎造りのスタンダードは白麹、穏やかで飲み飽きしない味になる。
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黒麹は独特の香ばしさとインパクトある味、日本酒でも使われる黄麹は清涼感のある味が特徴。」
と言うのが一般的な分類ではあるがこの2本に関しては白麹のさつま島美人のほうが香ばしさとインパクトがあり黒島美人の方が穏やかな味のように感じる。
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目隠しされて両方飲み比べてもどちらが白麹・黒麹と当てられないと思う。
ただこの2本の味わいが違うのはどんな素人でもハッキリと分かるのでこの辺が焼酎こ奥深い面白さだろう。
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だが同じ黒麹の伊佐美あたりの飲み比べるとダイナミックなまろやかさと言うか、全体の仕上がりとしての繊細さにはやや劣る印象は隠しようがなく残念ながら白麹のさつま島美人の方が洗練されているのは間違いない。
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こうして考えると麹の種類だけが焼酎の味を決定するのではないことがよくわかる。
だから麹の種類は目安くらいなしかならないと考えた方が良いのだろう。