ぶにせ - 1
原料 :サツマイモ(黄金千貫)
麹 :米麹(白)
蔵元 :佐多宗二商店(鹿児島)
アルコール度数 :25度
ぶにせ - 2
不二才と書いて「ぶにせ」と読む。
「二才」は「青二才」と言われるようにボラなどの幼魚を言うのにたとえたもので即ち若い男のことでこれに「不」が冠されて意味は「醜男」要するに「ブサイクな男」ということらしい。
だけど鹿児島の方言で不二才は「不男だけど愛嬌がある・人から愛される人」のニュアンスで使われるそうだがこちらの思いが強いのかもしれない。
因みにその逆は「よかにせ」だそうでなかなかヒネリの効いた名前をつけた焼酎ってことになる。
ぶにせ - 3
ブラック貴重の渋いラベルには「薩摩の薩摩」と赤く書いてあるその横に「こん焼酎(そつ)は圏外人(けんがいびと)呑むべからず」とあるがね!!
これって薩摩隼人以外は飲んでもわからんぞ!みたいな挑発的なメッセージには酒蔵としての強烈なプライドが垣間見えるような気がした。
ぶにせ - 4
材料は南薩産黄金千貫と米麹(タイ米)と書いてあって白麹だそうある。
ごりごりのマニア向けなら黒麹かとも思ったがどうやらそうではなさそうだ。
ぶにせ - 6
実際にロックで飲んでみると確かに芋の薫りがかなり立ってはっきりとその存在を主張し、アルコールによる刺激も感じさせるがそれは直ぐに消えこの「こん焼酎(そつ)は圏外人(けんがいびと)呑むべからず」ほど荒っぽい粗野なものじゃなくむしろ逆にとっても上品で洗練さすらある。
ぶにせ - 5
芋の主張はたしかに全面に押し出されてはいるけれど白麹特有の柔らかく甘くふくよかな焼酎という表現がぴったりくると思う。
ぶにせ - 7
実際うちの柴犬どもはビールやワイン、日本酒なんかの醸造酒はその香りがすると飛んできて飲ませろ飲ませろとせがむのだが蒸留酒はあまりお気に召さないらしく普通は寄ってこない。
だけどこの不二才だけは鼻をひくひくさせながらにじり寄ってきた。
きんぽう - 1
値段は4合瓶(720ml)で1368円でこの旨さは相当にお買い得な一本だと思う。
もちろん焼酎初心者にはやや不向きだがそれなりに芋焼酎に馴染みがある人ならその良さははっきり理解できると確信する。
オススメです。